ひとり親が受け取れる給付金一覧【2026年版】申請漏れを防ぐチェックリスト

「ひとり親になったけど、給付金ってどんな種類があるの?」「もらえるはずのお金を申請し忘れていないか確認したい」——そんな方に向けて、この記事ではひとり親が受け取れる給付金・手当・補助を一覧で整理します。

給付金は申請した人だけが受け取れます。自動的にもらえる制度はほとんどありません。この記事の末尾にある申請漏れチェックリストで、一つでも未申請のものがあれば今日中に窓口に連絡してください。

目次

ひとり親の給付金・手当・控除の違い

「給付金・手当・控除」という言葉は似ているようで中身が異なります。最初に整理しておくと、制度を調べるときに混乱しなくなります。

給付金・手当:現金が直接振り込まれる

給付金・手当は、要件を満たして申請することで現金が直接口座に振り込まれる制度です。
児童扶養手当・高等職業訓練促進給付金・物価高対策給付金などが該当します。「振り込まれる」という点が最大の特徴であり、申請しなければ一円も受け取れません。

控除:現金ではなく税金が安くなる

ひとり親控除・扶養控除などは、現金が振り込まれるのではなく「税金が安くなる」制度です。
「給付金を探していたら控除の話ばかりで混乱した」という方は多いです。この記事では現金給付(給付金・手当)を中心に解説します。控除の詳細については以下の記事で整理しています。

ひとり親が受け取れる給付金・手当の一覧

全国共通で受け取れる手当・スポット的な給付金を整理します。自分に該当するものを確認してください。

児童扶養手当:ひとり親向け唯一の全国共通手当

児童扶養手当は、ひとり親世帯を対象とした全国共通の手当です。2026年現在、継続的に現金が振り込まれる全国共通のひとり親専用手当はこれのみです。

子どもの人数全部支給(月額)一部支給(月額)
1人48,050円48,040〜10,160円
2人加算額11,380円加算11,370〜5,700円加算
3人目以降加算1人につき6,820円加算(2人目と同額水準に拡充済み)6,810〜3,410円加算

支給月は1・3・5・7・9・11月の11日です。毎年8月に現況届(更新手続き)が必要です。提出しないと支給が止まります。申請窓口は市区町村の福祉担当課です。
参考:こども家庭庁|児童扶養手当について

毎年8月の現況届を忘れると支給停止になります。手続きが必要な方には市区町村から案内が届きます。

児童手当:0〜18歳を対象に支給(ひとり親以外も対象)

児童手当はひとり親専用ではありませんが、ひとり親も受け取れる重要な現金給付です。
2024年10月の拡充で対象年齢が0〜18歳(高校生年代まで)に広がり、所得制限も撤廃されました。支給額は3歳未満・3歳〜小学生・中学生・高校生年代で異なります。申請窓口は市区町村です。
参考:こども家庭庁|児童手当

児童育成手当:東京都在住なら月額13,500円が加算

東京都独自の手当として、18歳未満の子どもを養育するひとり親に月額13,500円が支給されます。

児童扶養手当との併用が可能で、所得制限があります。転入直後に申請漏れが起きやすい制度です。東京都に転入した場合は、すぐに市区町村窓口で確認してください。都道府県・市区町村独自の上乗せ手当は他の地域にも存在します。お住まいの自治体窓口に「ひとり親向けの独自手当はありますか」と問い合わせてみてください。

物価高対策・低所得世帯向け給付金

国・自治体が実施する物価高対策給付金や低所得世帯向けの一時給付金は、ひとり親世帯が対象になりやすいです。

住民税非課税世帯向けの一時給付金・エネルギー支援給付金などが毎年度・補正予算ごとに実施されることがあります。内容・金額・申請方法は年度によって変わるため、住んでいる自治体のホームページを定期的に確認することが大切です。案内の郵便物を見逃さないようにしてください。

ひとり親の教育費補助:学校段階別の支援一覧

教育費の補助は、子どもの年齢・学校の段階によって使える制度が異なります。今の子どもの年齢に合わせて確認してください。

未就学児:保育料の無償化(3〜5歳は全員・0〜2歳は非課税世帯)

3〜5歳の保育料は全世帯で無償、0〜2歳は住民税非課税世帯が無償の対象です。
認可保育施設は無償化が自動適用されることが多いですが、認可外保育施設・認定こども園の一部では申請が必要なケースがあります。利用している施設に確認してください。

小学生・中学生:就学援助で給食費・学用品費などを補助

就学援助は市区町村が実施する制度で、給食費・学用品費・修学旅行費・クラブ活動費などを補助します。

所得基準は自治体によって異なりますが、児童扶養手当を受給している世帯はほぼ対象になります。毎年度の申請が必要で、学校またはPTAから案内が届きます。入学前に「入学準備金」として申請できる自治体もあるため、転校・入学前に確認してください。

高校生:就学支援金(所得制限なし)と奨学給付金

高等学校等就学支援金は2026年4月から所得制限が撤廃され、すべての世帯の高校生の授業料が支援対象になりました。

住民税非課税世帯には授業料以外の費用を補助する「高校生等奨学給付金」(年額3〜5万円)も支給されます。就学支援金は学校経由で自動適用されますが、奨学給付金は別途申請が必要です。在学している高校に確認してください。

大学・専門学校:高等教育の修学支援新制度と給付型奨学金

住民税非課税世帯・それに準ずる世帯を対象に、大学・専門学校の授業料免除と給付型奨学金(返済不要)が受け取れます。

給付型奨学金は日本学生支援機構(JASSO)が実施しており、在学する学校を通じて申請します。高校3年生の春から申請できる「予約採用」もあるため、子どもが高校生のうちに確認しておくことをおすすめします。

ひとり親の医療費・生活費の補助・減免

現金が振り込まれるわけではありませんが、毎月の支出を減らせる制度が複数あります。申請していなければ恩恵を受けられません。

ひとり親家庭等医療費助成:親子の医療費を自治体が補助

親子の医療費の一部を自治体が助成する制度です。子どもだけでなく、親の医療費も対象になる点が一般の子ども医療費助成と異なります。

所得制限・助成の内容(自己負担の割合・上限額等)は自治体によって大きく異なります。離婚直後に申請漏れが多い制度です。ひとり親になったらすぐに市区町村の福祉担当窓口で申請してください。

国民健康保険料の軽減・減免

所得が一定以下の場合、国民健康保険料の軽減(7割・5割・2割軽減)または減免が受けられます。

ひとり親だからという理由だけで自動適用されるわけではなく、収入・世帯状況を基に判定されます。軽減は所得申告をもとに自動的に反映されることが多いですが、減免は申請が必要なケースがあります。「自分の保険料が正しく軽減されているか」を市区町村の国保担当窓口で確認してください。

国民年金保険料の免除・猶予

収入が低く国民年金保険料の納付が難しい場合、全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除・猶予の5種類の制度があります。

免除期間中も老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、免除した分は年金額が減ります。毎年申請が必要で、前年の所得が基準になります。市区町村の年金担当窓口または年金事務所で手続きできます。
参考:日本年金機構|国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度

NHK受信料の免除

住民税非課税世帯または生活保護受給世帯は、NHK受信料の全額免除の対象です。
免除は自動で適用されません。NHKへの申請が必要です。申請はNHKの窓口・郵送・オンラインで手続きできます。自治体の証明書(住民税非課税証明書等)が必要になるケースがあります。

上下水道料金・粗大ごみ処理費の減免

児童扶養手当受給世帯を対象に、上下水道料金の減免・粗大ごみ処理手数料の減免を行っている自治体があります。

制度の有無・内容は自治体によって大きく異なります。住んでいる市区町村の水道局・清掃担当窓口に「ひとり親向けの減免制度はありますか」と確認してみてください。

生活保護:最後のセーフティネット

上記の支援制度を活用してもなお生活が困窮する場合、生活保護の申請が選択肢になります。
生活保護は「最後の手段」ではなく、生活に困ったときに使える正当な権利です。申請することは恥ずかしいことではありません。申請窓口は住んでいる市区町村の福祉事務所です。「まず相談だけ」という形で足を運ぶことができます。
参考:厚生労働省|生活保護制度

ひとり親の就労支援型給付金:資格取得しながら受け取れる

就労支援型の給付金は「資格取得のために学校に通いながら生活費として受け取れる」という性質のものです。収入アップに直結する重要な制度であり、知らずに使わないでいるケースが多いです。

高等職業訓練促進給付金:資格取得中に最長4年・月10万円前後

看護師・保育士・介護福祉士・准看護師・歯科衛生士・美容師・社会福祉士など国家資格の取得を目的に2年以上の養成機関に通う場合、訓練期間中に給付金が支給されます。

世帯の課税状況月額給付金修了後の支援
住民税非課税世帯月100,000円(最長4年)修了支援給付金50,000円
住民税課税世帯月70,500円(最長4年)修了支援給付金25,000円

2024年度から給付金額・対象資格が拡大されています。「資格を取って収入を上げたい」と考えているなら、まず市区町村の福祉担当窓口に相談してみてください。
参考:こども家庭庁|高等職業訓練促進給付金のご案内

自立支援教育訓練給付金:受講料の最大60%が戻る

雇用保険の教育訓練給付金と合わせて、受講料の最大60%(上限20万円)が支給される制度です。

対象講座はMOS・Webデザイン・簿記・宅地建物取引士・医療事務・介護・ケアマネジャーなど多岐にわたります。ハローワークで対象講座を確認してから申請する流れになります。申請窓口は市区町村の福祉担当窓口です。

母子父子寡婦福祉資金貸付金:低利・無利子の生活・技能習得資金

生活資金・技能習得資金・修学資金・就学支度資金など12種類の資金を低利または無利子で借りられる制度です。

給付金ではなく「貸付(返済が必要)」ですが、無利子または低利子という大きな優遇があります。まとまった費用が必要なときの選択肢として知っておいてください。申請窓口は都道府県・市区町村の福祉担当窓口です。
参考:男女共同参画局|母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

自治体独自の給付金・補助金の調べ方

全国共通の制度に加え、住んでいる自治体独自の給付金・補助が存在します。引っ越しのたびに確認することが大切です。

住宅支援・引っ越し費用補助・家賃補助

ひとり親世帯を対象に引っ越し費用の補助・家賃補助・住宅手当を行っている自治体があります。
引っ越し後ではなく、引っ越し前の申請が必要な場合があります。引っ越しを検討している場合は、転居先の自治体に事前に確認してください。

交通機関の割引・粗大ごみの減免

児童扶養手当受給世帯を対象に、公共交通機関の割引・粗大ごみ処理手数料の減免を行っている自治体があります。

都道府県や市区町村によって制度の有無・内容が異なります。特に都市部では交通機関の割引制度が充実していることがあるため、確認する価値があります。

自治体の給付金・補助を漏れなく調べる3ステップ

自分の自治体の独自制度を調べるには、次の3つの方法が有効です。

ステップ内容
①自治体HPで検索市区町村のホームページで「ひとり親」「母子家庭」「給付金」「手当」で検索する
②窓口に電話市区町村の福祉窓口・子育て支援課に「ひとり親向けで使える給付金・支援制度を教えてほしい」と電話する
③こども家庭庁ポータルを活用こども家庭庁「ひとり親家庭のためのポータルサイト」で情報を確認する

引っ越しの際は転居先の自治体の制度を事前に調べておくと、転入後すぐに申請できます。
参考:こども家庭庁|ひとり親家庭等関係

ひとり親給付金の申請漏れ確認チェックリスト

今まで紹介した制度を4つのカテゴリに分けてチェックリストにまとめます。一つでも□が残っていたら、今日中に窓口に電話してください。

現金給付型:手当・給付金のチェック

✅ 現金給付型チェック
□ 児童扶養手当:申請済みで毎年8月の現況届(更新手続き)をしているか(窓口:市区町村の福祉担当)
□ 児童手当:申請済みか(0〜18歳が対象・窓口:市区町村)
□ 児童育成手当:東京都在住なら申請済みか(都独自・月額13,500円・窓口:市区町村)
□ 物価高対策給付金:自治体のホームページ・お知らせを最近確認したか

教育費補助型:子どもの学校段階別チェック

✅ 教育費補助型チェック
□ 保育料無償化:0〜2歳で住民税非課税世帯の場合、無償申請をしているか(窓口:保育園・市区町村)
□ 就学援助:小・中学生の子どもがいる場合に毎年度申請しているか(窓口:学校または教育委員会)
□ 高等学校等就学支援金:高校生の授業料支援が適用されているか確認したか(窓口:在学校)
□ 高校生等奨学給付金:高校生がいる住民税非課税世帯で申請したか(窓口:都道府県または在学校)
□ 高等教育の修学支援新制度:大学・専門学校生がいる場合に在学校に確認したか(窓口:在学校)

医療費・生活費の減免型チェック

✅ 医療費・生活費減免型チェック
□ ひとり親家庭等医療費助成:ひとり親になった直後に申請したか(窓口:市区町村の福祉担当)
□ 国民健康保険料の軽減・減免:国保加入の場合に窓口で確認したか(窓口:市区町村の国保担当)
□ 国民年金保険料の免除・猶予:収入が低い場合に申請したか(窓口:市区町村の年金担当・年金事務所)
□ NHK受信料免除:住民税非課税世帯の場合にNHKへ申請したか
□ 上下水道料金の減免:自治体に制度があるか確認したか(窓口:自治体の水道担当)
□ 粗大ごみ処理手数料の減免:自治体に制度があるか確認したか(窓口:自治体の清掃担当)

就労支援型チェック

✅ 就労支援型チェック
□ 高等職業訓練促進給付金:資格取得を考えている場合に市区町村の福祉担当窓口に確認したか
□ 自立支援教育訓練給付金:スキルアップしたい場合にハローワークと市区町村窓口に確認したか
□ 母子父子寡婦福祉資金貸付金:まとまった費用が必要な場合に都道府県・市区町村窓口に確認したか

まとめ:ひとり親の給付金は「申請した人だけ」がもらえる

ひとり親が受け取れる給付金・手当・補助は、児童扶養手当・児童手当などの全国共通のものから、就学援助・保育料無償化・高等職業訓練促進給付金・自治体独自の制度まで多岐にわたります。

これらの制度に共通するのは「申請しなければ受け取れない」ということです。自動的に口座に振り込まれる制度はほとんどありません。上記のチェックリストで一つでも未申請のものがあれば、今日中に市区町村の窓口に電話してください。

「使える制度をまとめて教えてほしい」と伝えるだけで、担当者が該当する制度を案内してくれます。

※この情報は2026年8月現在のものです。制度・金額・法律の内容は改定される場合があります。最新の情報は各公的機関・窓口でご確認ください。

参考・出典

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